自動車の一時抹消とは、長期出張などで自動車を使用しなくなる場合にナンバープレートを返却し、自動車税や自賠責保険の負担を軽減する手続きのことです。
これに登録すると「廃車扱い」になるので公道を走ることができなくなります。
完全な廃車手続きである「永久抹消」とは違って再登録をすることで再度公道を走ることができるのが特徴。
一時抹消登録の概要と手続き方法の詳細を解説します。
一時抹消登録とは
目的
- 車を長期間使用しない場合や海外転居、一時的な保管時に税金や保険料の支払いを停止するための登録手続き。
効果
- 自動車税が課税されなくなり、翌年度分の税金を減らせます。
- 自賠責保険は解約や中断が可能。
一時抹消登録が必要な場合
車を長期間使用しない場合
- 海外赴任や転居で車を使わない場合など。
廃車にするか迷っている場合
- 廃車を検討しているが後で再登録する可能性がある場合。
売却や譲渡の準備
- 車を一時的に使わず後で売却する場合に利用。
一時抹消登録の手続きに必要な書類
① 必須書類
車検証(自動車検査証)
- 登録内容を確認するために必要。
ナンバープレート
- 前後のナンバープレート(封印も含む)を返却します。
申請書(OCRシート)
- 運輸支局または軽自動車検査協会で入手可能。
印鑑
- 個人の場合は認印、法人の場合は代表者印。
委任状(代理人が手続きする場合)
- 代理人が申請する場合は、車両所有者からの委任状が必要。
手数料納付書
- 運輸支局で発行される用紙に手数料を納めます。
② 状況に応じて必要な書類
所有者が死亡している場合
- 相続関係が確認できる書類(戸籍謄本など)。
ローンが残っている場合
- 所有権者の同意書が必要。
手続きの流れ
1.必要書類の準備
上記の書類をすべて用意します。
2. 運輸支局または軽自動車検査協会へ行く
車両のナンバープレートの種類によって異なります。
- 普通車:運輸支局
- 軽自動車:軽自動車検査協会
3.申請書の記入と提出
窓口で申請書を記入し書類とナンバープレートを提出します。
4.手数料の支払い
- 普通車:約350円
- 軽自動車:数百円程度(地域によって異なる場合があります)
5.一時抹消登録証明書の受け取り
手続き完了後に「一時抹消登録証明書」が発行されます。これが証明書となるので大切に保管してください。
一時抹消後の注意点
車両の保管場所
- 一時抹消後も車両は所有者の責任で保管する必要があります。
再登録の必要性
- 車を再び使用する場合は「登録識別情報通知書」(旧車検証)を使って再登録手続きを行う必要があります。
税金と保険の確認
- 抹消後、未経過分の自動車税や自賠責保険料は申請することで還付される場合があります。
廃車に切り替える場合
- 再使用の予定がない場合は永久抹消登録(解体届出)を検討してください。
まとめ
一時抹消登録は車を一時的に使用しない場合に費用を節約する便利な手続きですが、メリットである自動車税が浮くという部分と、再登録の手間を考えると気軽にはできないと思います💦
最低でも3年以上は車を使わない状況じゃないと金銭的にも大きなメリットはないように思いますし、よほど大切な車などじゃない限り売ってしまって、また車に乗りたくなった時に新たに買う方がいいような気もします😅
普通車なら3年間で10万円以上浮く計算になりますが、車を再登録する時に結構な手間がかかります。
とはいえ、再登録も可能なので大事な車を廃車にするか迷っている場合には適しています。必要書類を揃えて管轄の運輸支局または軽自動車検査協会で手続きを行いましょう。