自動車の規制や指針の変更により「HV」「EV」「PHV」「FCV」などややこしい呼称が多くなっています💦
これら略称の最後についている「V」は全て同じ「Vehicle」=「車両」という意味です。
なので「H、E、PH、FC」の部分だけを覚えればいいので、少しはややこしさもマシになるかと思います😀
それぞれ、HV(ハイブリッド車)、EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、FCV(燃料電池車)のことなのですが、それぞれ異なる動力源を持つ車種です。これらの違いを解説します。
ハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)
特徴
- ガソリンエンジンと電気モーターの両方を動力源とする車。
- モーターは主に低速走行や発進時に使用され、エンジンは高速走行や発電時に使われる。
- バッテリーは走行中や減速時の回生ブレーキで充電される。
メリット
- 燃費が良くガソリン車よりも環境負荷が低い。
- 外部充電が不要で通常のガソリン車と同じ感覚で使える。
デメリット
- 車両本体価格が高く、バッテリーの交換コストが高くなる。
代表的な車種
- トヨタ「プリウス」
- ホンダ「フィットハイブリッド」
電気自動車(EV:Electric Vehicle)
特徴
- バッテリーとモーターだけで駆動する車。
- ガソリンエンジンを搭載せず100%電動で走行。
メリット
- 排気ガスを全く出さず環境に優しい。
- 静かな走行性能。
- 燃料代が安く済む(電気代)。
デメリット
- 充電時間がかかる。
- 航続距離が短い(バッテリーの容量に依存)。
- 充電インフラが必要。
代表的な車種
- テスラ「モデル3」
- 日産「リーフ」
プラグインハイブリッド車(PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)
特徴
- HV(ハイブリッド車)に外部充電機能を追加した車。
- 大容量のバッテリーを搭載し、電動走行距離がHVより長い。
- バッテリーがなくなると自動的にエンジンに切り替わる。
メリット
- EVのように充電を利用した低コストでの走行が可能。
- 長距離走行時にはエンジンを利用するため、航続距離が長い。
- ガソリンスタンドと充電スタンドの両方を使える柔軟性。
デメリット
- HVやガソリン車より価格が高い。
- 外部充電が必要。
代表的な車種
- トヨタ「プリウスPHV」
- 三菱「アウトランダーPHEV」
燃料電池車(FCV:Fuel Cell Vehicle)
特徴
- 水素を燃料として利用し、燃料電池で発電した電力でモーターを駆動。
- 排出するのは水のみで非常に環境に優しい。
メリット
- CO2を排出せず非常にクリーン。
- 短時間で水素を補給可能(数分で満タンにできる)。
- 航続距離が長い(500km以上も可能なモデルがある)。
デメリット
- 水素ステーションが少ないためインフラが整っていない。
- 車両価格が高い。
代表的な車種
- トヨタ「ミライ」
- ホンダ「クラリティ フューエル セル」
主要な違いを比較
車種 | 動力源 | 燃料供給方法 | 環境負荷 | 航続距離 | 充電の必要性 |
---|---|---|---|---|---|
HV | エンジン+モーター | ガソリンのみ | 中程度 | 長い | 不要 |
EV | モーター(バッテリー) | 電気 | 非常に低い | 短い~中程 | 必要 |
PHV | エンジン+モーター | ガソリン+電気 | 低い | 長い | 必要(補助的) |
FCV | モーター(水素発電) | 水素 | 非常に低い | 非常に長い | 不要 |
まとめ
HV(ハイブリッド車)
外部充電が不要で手軽に燃費を改善したい人向け。
EV(電気自動車)
充電設備が整っている人向け。
PHV(プラグインハイブリッド車)
電動走行を重視しつつ長距離にも対応したい人向け。
FCV(燃料電池車)
次世代のクリーン技術に関心があり、水素ステーションを利用できる環境の人向け。
それぞれに得意分野と苦手分野があり、駆動方式について知っておいた方が自動車への理解がより深まります。
発進・低速時などの初期動作:電気モーターは得意、エンジンは苦手
通常走行:エンジン・電気モーター共に得意
急加速:エンジン+モーターで最大効率をはかる
と、速度領域により得意とするところが違います。
HVとPHVはガソリンで動くエンジンを残していますが、EVとFCVはエンジンがなく電気駆動モーターしかありません。なのでHVには電力ステーションが、FCVには水素ステーションが必要になってきます。
この2つが街中に完全に整備されている時、もうガソリン車が走っている事の方が珍しい世の中になっていると思います😄
環境問題は国によってはかなり深刻で、どんより曇った日のような霧の中にあるような、そんな中国北京の街中の風景をテレビなどで見たことがある人は結構いると思います。
中国の大気汚染はまさに死活問題レベルなので、排ガスが出ないEVやFCVの開発に躍起になれるのは社会的な背景もあります。
日本の自動車メーカーの活躍を期待しています🙄